女性の一生は上の表のように、おもに5つの時期に分かれています。
幼小児期では男女の差はみられませんが、次の思春期になると卵巣機能が徐々に働きだし、乳房の発育や陰毛の発現が始まり月経が開始するようになります(二次性徴)。平均初経年齢は約12歳で、初めは不規則だった月経も年齢とともに周期が確立されるようになります。この時期は、女性ホルモンの分泌が安定しないため自律神経のバランスが崩れやすく、心身ともにストレスの影響を受けやすくなります。
性成熟期は妊娠や出産にもっとも適した時期です。
更年期というのは、卵巣の働きが徐々に衰えて女性ホルモンの分泌が減少し始める時期で、ちょうど思春期のうらがえしの時期ということができます。
老年期(呼び方が感じ良くないので以後はシニア期と呼びます)になると、女性ホルモンの減少に慣れしだいに心身の状態が落ち着いてきて、第2の人生が始まります。この状態が30年以上続くことになります。
更年期といえば、更年期障害のことがすぐに頭に浮かび、良い印象をお持ちでない方が多いと思いますが、この時期をネガティブにとらえずに、新しい人生が始まるまでの準備期間であると考え、ここを上手に乗り切ることで第2の人生が開けてくるという認識を持って過ごしていただきたいと思います。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
次回は、月経発現に関わるおもな性ホルモンの種類や働きについて書くことにします。
次回も最後までお付き合いください。よろしくお願いします。
※引用文献: 関場香 「閉経年齢の分布」、1980
レディースクリニック ばんどう
院長 板東律雄
|